【暫定版】GCコントローラー改造ガイドライン

LABO"GC"公式HPが設立されました!

徐々にはてなブログ内容を掲載していくと共にイベント活動情報なども発信していきますので、良ければ本ブログと合わせてご覧下さい!

https://labogc.com

 

こんにちは!コントローラーの塗装及び改造を研究するグループLABO"GC"を管理しているぴこと申します。

今回はタイトルの通り、任天堂から発売されている大乱闘スマッシュブラザーズを競技的にプレイするユーザー向けに"コントローラーの改造"について述べておきたいと考えております。

本ブログをきっかけに不正の防止や大会開催時に発生するであろう問題の防止の役に立てれば幸いと思います。初めてご覧になる方は目次内"初めにお読みください"を確認の上ご利用ください。

よろしくお願いいたします!

※初めにお読みくださいの基準を満たす場合のみ転載及び動画等での使用を許可します。ご利用の際はお気を付けください。

※最終更新:2021.10.8

※連絡先(Twitter):@Pcriy 

twitter.com

f:id:Pico_LaboGC:20211008183936j:image

 

初めに

コントローラー塗装をメインに情報共有を行っているグループであるLABO”GC”ですが、最近多くの方にご利用いただいており、塗装以外の分野についても研究が進んできました。コントローラーのボタンを改造したり、電気的な改造を行い一定難易度がある操作をボタン一つで行えるようにする等、コントローラーで行えることの幅が大変増えてきています。

しかしながら、競技的な側面でこの流れを捉えたとき、人の手が入ったもの、つまり純正品ではないものでプレイをすることは"改造を行ったことで試合を有利に進めることができる不正行為”に該当する可能性が出てしまいます。

たとえ競技に影響のないものであっても理解を得られず、手を入れることそのものが悪であるという認識が広がり、LABO”GC”に所属する方のみならず、大会主催および運営、参加選手などにも対応を強いることとなり、多方面に強い影響を及ぼしてしまう危険性があります。

そこで、今回はLABO”GC”にて確認しているコントローラーに対する改造をレベルで区分し、”どの程度なら競技に直接的な影響を及ぼさないのか”といったLABO”GC”としての見解を述べさせていただきたい所存です。

 

本ブログは様々な場面で広く利用していただきたいと考えておりますので、以下の基準をお守りいただけるのであれば転載、動画での利用を許可したいと考えております。

・大会、対戦会における募集要項や対戦ルール等に記載する場合、全面的に転載及び引用を許可します。URLの記載の有無や管理人への連絡も任意とし、強制することは一切ありません。

・個人及び法人の商用利用を目的とした転載、引用は基本的に禁止といたしますが、相談いただければ許可する場合もございますので、管理人TwitterのDMまでご連絡ください。

・動画投稿での利用は連絡をいただければ基本的には許可させていただく予定ですので、管理人DMまでご連絡をお願いいたします。

 

長くなりましたが、次項より基準を記載していきます。

当ブログが誰かの役に立てばよいと心から祈っております。

 

操作に影響しない改造(レベルⅠ)

操作に影響しないレベルでの改造と判断できる内容となります。

このレベルに書かれる是非についての結論は

・競技的な有利不利はつかないので、個性を出す意味でも許容されるべき範囲

となります。

それぞれの項目についてあてはまるものと見解と合わせて記載します。

塗装(見た目の変更)

〇詳細

純正品を分解し、フレーム(実際に手に触れている部分を示す)を着色して見た目を変えているもの。

参考に過去作を載せているブログを示すので、興味あれば確認願いたい。

pico-labogc.hatenablog.com

 

〇見解

・基本的に見た目の変更のみであるため、操作には影響しない。

・公式大会では大会ごとに見解が分かれるが、ユーザー大会では基本的に認められている場合が多い。

非純正品のボタン、スティック、他コントローラースティックの使用

色付きボタン

〇詳細

・AliExpress(アリエキスプレス)等の海外サイトで販売されている非純正ボタン

・個人ユーザー作成のボタン(UVレジンを利用したボタン等)

※純正とは違う色のボタン

f:id:Pico_LaboGC:20211008180446j:image

 

〇見解

・純正品と比較し、変化があるのは色のみであり、これによる操作感の変化は微細であり、競技には影響しない。

・非純正品のため、破損しやすいというデメリットが存在する。

・上記以外は純正と大差がない。

 

他コントローラースティック

〇詳細

・WiiUProコン、SwitchProコン等GCコン以外のコントローラーに付属するスティックの移植を行うこと。

現段階で移植可能なことを確認しているスティックは以下の通り。

Wiiヌンチャク

Wiiクラシックコントローラ

・WiiUProコントローラー(スティック内部に詰め物が必要)

・SwitchProコントローラー

他(随時追記)

※結構違うので並べてみました

f:id:Pico_LaboGC:20211008180331j:image

 

〇見解

GCコンスティックと比較し、高さが変化するものが多い

・高さによる倒しやすさ、倒しにくさは個人差があり、変更によって入力の緩和が起こるわけではない。

・高さが変化することで跳ね戻りが大きくなる恐れあり。

 

非純正品スティック

〇詳細

・AliExpress(アリエキスプレス)等の海外サイトで販売されている非純正品

・個人ユーザー作成のボタン(独自ゴムの装着等)


〇見解

・純正品と比較し、変化があるのは色のみであり、これによる操作感の変化は微細であり、競技には影響しない。

・非純正品のため、破損しやすいというデメリットが存在する。

・上記以外は純正と大差がない。

f:id:Pico_LaboGC:20211008180013j:image

パラコード化及び差し込みプラグの取替

パラコード

〇詳細

パラコード化とはパラシュートコードという布製のロープの芯を抜いてGCコンのケーブルに被せるもの。

※パラコード

f:id:Pico_LaboGC:20211009184819j:image

また、GCコンのケーブルは一切使わずに完全に独立した銅線6本を手で編んでパラコードではなく熱収縮チューブに通したものも存在する。

作成までの工程については省略するが、参考に画像を示す。

※手で編んだコード 

f:id:Pico_LaboGC:20211008180643j:image

 

〇見解

・電源コードを外して再度取り付けるに過ぎないので、見た目以外の変化はない。

・これによる入力遅延等の変化は基本的に発生しない。

・基板を一度はんだで加工する必要があるため、専門的な知識がない限り危険な改造であると判断されるが、競技に影響するような改造ではない。

 

プラグ取替

〇詳細

純正のコードを一度分解し、先端のプラグを分解し、オリジナルのものに差し替えること。

※LABOオリジナルプラグ

f:id:Pico_LaboGC:20211008180622j:image

※取付後画像

f:id:Pico_LaboGC:20211009184833j:image

〇見解

・中身まで変えるわけではないため、操作には影響しない。

・分解時は専門的な知識が必要となるため、難易度は高い。

LEDの導入

振動モーター取り外し

操作に多少の影響を及ぼす改造(レベルⅡ)

操作に多少の影響を及ぼすレベルでの改造と判断できる内容で、主に入力を補助し、操作の精度やコントローラーそのものの個体差を埋める改造になります。

個人差がありますが、純正品の使用感とは異なってしまうため、一部操作の精度向上が見込めます。

しかしながら、GCコンの機能を拡張するものではなく、個人差があるため、競技シーンで絶対的な有利が取れるとは言い切れないものをレベルⅡとさせていただいています。

このレベルに書かれる是非についての結論は

・純正品に手を加える形となるため、公式大会には使用できない可能性が高いが、ユーザー大会においては許容してもよいと思われる範囲

となります。

それぞれの項目についてあてはまるものと見解と合わせて記載します。

ボタンの押し感の変更

LRのボタン化

〇詳細

LRは本来ストロークがあり、ボタンのようなクリック感はない部分であるが、ストロークをなくし、ABXYボタンやProコントローラーのLRと同様なクリック感へと変更し、GCコンそのものの入力受付周期とLRの押し込み時間(押し込んだ後戻るまでの時間)の重なりを防ぐもの。

前述の事象はLRの入力がわずかに遅れるリスクがあり、これをボタン化することで物理的な遅延を発生させなくしたもの。ジャストガードやダッシュガード等の入力が確実なものになる。

ちなみに、スマブラSPではLRの入力をアナログ信号のみで受け付けている。アナログ信号はGCコン内部のスライド部分の位置によって決定するため、デジタル入力用のボタンをアナログ入力用のラインへ配線し直し、長いストロークを埋めるアダプタを挿入することでボタンのようなクリック感を生み出す。

 

〇見解

・はっきり言って周期云々は誤差の範囲であり、人には認識できない。また、LRを変更したことでの劇的な変化は確認できない。

・Proコンと同等の感覚まで変化するので、ボタン化を図ることでの感覚的な改善は大いに見込める。

Zボタンのクリック力増加

〇詳細

Zボタンは基板に付属するスイッチの関係でクリック感が薄いが、スイッチを取り換えることでクリック感を増やしたもの。

一般に売られているタクトスイッチに交換するため、使用感はスイッチの種類によって異なる。

 

〇見解

・感覚的な変化は大きい。

・好みのスイッチを選択できるのは大きいメリットといえる。

・はんだを利用してスイッチそのものを変更する改造のため難易度が高いことからこのレベルにおいているが、改造の結果は前述のレベルⅠと大差はない。

 

スティックの跳ね戻り防止機能

SnapbackModule

〇詳細

純正品の中には過度な跳ね戻りといわれる不具合?が存在するが、それをモジュールを取り付けることで取り除くもの。

これは私の運営するLABO内での調査及び研究に基づく話で次のような話がある。

・”GCコンの跳ね戻りはポテンショメータがいい感じに劣化すれば跳ね戻りがないコントローラーになるが、劣化しすぎた個体は感度が下がりすぎて操作性が悪くなる”。

・”新品は劣化しにくいため、跳ね戻りが起こりやすい”

これを埋めるため、画像のようなモジュールを独自に作った人物がおり、成果については次の通りである。

 

 

〇見解

・これが普及すれば従来の良いコントローラーを引くまで買い続ける必要がなくなり、コントローラーごとの個体差がなくなるため、平等な条件で競技を行うことができる。

・普及してしまった場合このモジュールの搭載が必須になってしまうため、購入者、非購入者の差が生まれてしまう可能性がある。

・海外では当たり前となっているレベルで普及が進んでいるため、海外に準ずる流れがある日本国内では許容できる範囲といえる。

 

操作に大きな影響を与え、機能を増やす改造(レベルⅢ)

一般的にGCコンの機能拡張、ターボ機能の搭載及び拡張を行う内容になります。

ここできちんと申し上げたいのですが、レベルⅢにおける改造そのものを悪と定義しているわけではありません。改造を行うというのは個人的な研究や興味によって生み出されているものがほとんどであるため、改造そのものの批判は決して許されることではありません。

しかし、競技的な視点で改造をとらえるならば平等性は失われてしまうものが多く存在するのがこのレベルでの改造です。大会においては許容できる範囲を超えていると思われる改造をここに記しています。ご理解のほどお願いいたします。

このレベルに書かれる是非についての結論は

・競技シーンでは許容される範囲を超えているため使用は難しい。

となります。

それぞれの項目についてあてはまるものと見解と合わせて記載します。

ボタン追加、機能拡張

〇あてはまるもの

具体的な実例を上げてしまうと批判になってしまうため、詳細は省くが、あてはまるものとしては以下の通り。

・特定の操作を純正には存在しないボタンを追加し、一つのボタンで行えるようにしたもの。

・キャラクターのテクニックを著しく簡易化したもの

(例:空中ダッシュをボタン入力のみで行えるようにする。ピーチのカブトレイン入力を一つのボタンに集約する。リュカのひもぺちを一つのボタンで出せるようにする等)

 

〇見解

・競技者の努力を奪うものであり、pay to win(簡単に言うと課金して強くなること)を生み出しかねない

・競技シーンでは認められるものではない。

連打機能の使用

〇あてはまるもの

人的にはあり得ない入力速度で連続した入力を行えるように拡張されたもの。

HORIコン等では標準搭載されているが、ここではあくまでGCコンの改造としての連打機能として捉える。

 

〇解説

・前述の機能拡張に該当すると考えられるため、競技シーンでは認められるものではない

 

その他プログラム的改造

・マクロ

〇あてはまるもの

プログラムを組み、一定の入力を必要とせず一定の出力を行えるようにしたもの。

(コントローラーの中にアミーボのような機能を追加することや、自動で一定の動きを行ってくれるようにすること)

 

〇解説

・競技シーンでは認められるものではない

・賛否あると思うが、トレーニングモードにおけるマクロ使用は許容されてもいいのでは。

 

備考

〇改定履歴

2021/10/8 (初版)

 

〇協力いただいた方々(随時追加予定)

LABO”GC”所属メンバー(記事作成全般)

めらるば (@larvesta10) | Twitter

ばにら (@Va_customGCC) | Twitter